スレイブプリンセス
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城にあるイヴの部屋ーー
魔王と桃色の髪の毛をした綺麗な女性とエデン、イヴが映ったたくさんの写真立てをイヴは眺めていた。
そんな時、部屋のドアにコンコンとノックがされた。
「イヴ様、メルでございます。」
「はーい、どうぞ。」
ドアの外から聞こえてきた声に返事をする。
すると、ドアが開き外からは栗色の髪の毛で猫族のメイドのメルが入ってきた。
「イヴ様、またエデン様と何かありましたね。」
その言葉にイヴは目を見開く。
「え?!なんでわかるの?」
メルはイヴをみてクスッと笑う。
「イヴ様は何かエデン様とあったときいつもその写真立てを見ているのでわかりますわ。それに何か思いつめた顔をしてましたのでバレバレです。」
「そう…。メルに隠し事はできないわね。」
クスッとメルを見て微笑む。
「はい、そうですわ。私もイヴ様が我が主としては、いつも笑顔でいる事を願っておりますわ。」
「ありがとう、イヴ。あ、あのね、エデンがね今日の朝たくさんキスしてくるから、一週間キス禁止と言ってしまったの…。」
「イヴ様、惚気話でございますか?喧嘩ではなく。」
イヴはすぐさま首を横に振る。
「ち、違うわ!!」
「なら、どうして、自分の言ったことなのになぜそこまで悩んでるのですか?」
「そ、それは…。」
「イヴ様、言って楽になることもありますわ。」
「でも、また惚気話になるかもしれないよ?いいの?」
「…ええ、言いましたよね、私はイヴ様に幸せでいてほしいのです。」
その言葉に頷くイヴ。
「わかった。わ、私ね、エデンにキスされて嫌ではなかったの…。ただ、恥ずかしくて向きになっただけなの。」
少し頬を赤くして、ソファで俯くイヴをメルはしゃがんで目を合わせる。
「イヴ様、エデン様にも本心を言ってみてはいかがですか?あなた方は許嫁でもあり、幼馴染でもあるのです。」