危険なキス
《じゃあ、もう勉強に専念できんだろ》
「え…?」
《片想いのやつよりも気になることが出来て、気になるやつは好きでもないやつなんだからよ。
そのうちすぐ忘れるよ》
「……」
そう言われて、涙がこぼれそうになった。
告白したわけじゃないのに、まるでフラれた気分だ。
《じゃあ、紫乃。
受験、頑張れよ》
「せんせっ…待って!」
あたしの引き留めはむなしく、電話はそのまま切れてしまった。
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