危険なキス
 
「けどやっぱり無理だよ。
 お前に男の影があるって分かっただけで、いてもたってもいられなくなる。

 柊……。麻衣子と別れる。
 だから俺と付き合ってくれ」


「…っ」


その言葉を聞いた瞬間、やりきれない気持ちが一気に舞い上がった。


楠木への想い
麻衣子への申し訳なさ
自分へのふがいなさ


それが全部涙となって溢れてくる。
 
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