危険なキス
「だいたいのことは、雅人から聞いてんだよな」
「……はい…」
なんとなく、先生のほうへ振り向くことは出来なくて、背中を向けたままだった。
先生も、無理にこっちへ向かそうとはしない。
「初めての彼女……。だけど俺のせいで彼女はいじめにあって、自殺未遂まで起こした……。
彼女の両親にも当然責められた。それは当たり前だと思ってたし、恨んでもない」
先生から聞かされる、痛々しい言葉。
一度聞いていたとしても、本人から聞かされる真実は、胸に突き刺さるように痛かった。
「俺が恨んだのは、彼女をいじめてた女たち。
だからといって、直接何か仕掛けるようなことはしてない。それを彼女が望んでいるとは思わなかったから。
でもどうにも煮えきらなくて……。
俺はそんなバカな女たちを、もてあそんでやろうと思ったんだ」
そこからは、初めて聞く、湯浅先生の真実だった。