Produce!〜高校デビューしませんか?〜



* * *



「失礼しました」


職員室のドアをパタンと閉めると、自然と「はぁ」と小さくため息が出た。


時刻は16時を回ろうとしている。
外を見ると、もう薄暗くなっていた。
秋は日が落ちるのが早くなるから、あまり好きではない。



教師には
『イケメン部だか知らないが、ただでさえお前は他より目立つんだから、あまり表立って変なことするな』
と、よく分からない説教を受けた。



変なことってなんですか?と、言い返してやりたかったけど、面倒なことは避けるが勝ち。と言い聞かせて「すみません」と、反省した素振りだけ見せておいた。




ーー学校に華があるっていい事じゃん!

なんて、口が裂けても言えない。






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