太陽と月


その視線に、まるで石になった様に固まってしまった私

そんな中、2言3言話してから違う方向に歩き出した2人



星野支配人は既に電気の消された会社の方に

そして、大西主任は―――





「瀬川?」



私に駆け寄ってきた






「大西..主任」

「こんな所でどうした? 帰っていいって聞かなかった?」




微かな光をも取り込んで輝く主任の大きな瞳

暗闇の中でポツリと佇む私の姿を、訝しげな表情で見つめている




「瀬川――」

「すいませんでしたっ!!!」




もう一度私の名前を呼ぼうとした主任の声に被せて、大きく頭を下げながらそう言う

下を向いた瞬間、落ちてしまいそうな涙をグッと堪えて、頭を上げる




「私のせいでっ..本当にすいませんでした!」


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