最大の出来事
一桜と喧嘩した日が金曜日なので、次に会うのは月曜日だ。その間、連絡をしようか迷ったけれど、携帯電話を閉じた。
また拒絶されたらと思うと、怖くてボタンを押すことを躊躇う。
毎週土曜日か日曜日にメールが来るのに、今週はきっと来ないだろうと思う。
育実の予想通り、土曜日も日曜日も一桜から一度もメールが届かず、電話もかかってこなかった。
「はぁ・・・・・・」
月曜日の朝から育実は何度も溜息を吐いている。
「育ちゃん、行こうか」
「うん・・・・・・」
育実は璃穏に背中を押されながら、家を出た。
教室がいつもより遠く感じたのは一桜との距離がそれだけ開いてしまったからかもしれない。
「かーー」
教室に入ると一桜がいたので、挨拶をしようとした。
けれど、笑顔になることも、挨拶をすることもできず、自分の席に着いた。
「育ちゃん・・・・・・」
璃穏が呼んでも、育実は顔を上げなかった。
いつもの育実だったらしっかりと反応するのに、今の育実は元気がない。
午前の授業中、何度も育実は一桜を見ていた。一桜はその視線に気づいていながら、その方向に顔を向けなかった。
また拒絶されたらと思うと、怖くてボタンを押すことを躊躇う。
毎週土曜日か日曜日にメールが来るのに、今週はきっと来ないだろうと思う。
育実の予想通り、土曜日も日曜日も一桜から一度もメールが届かず、電話もかかってこなかった。
「はぁ・・・・・・」
月曜日の朝から育実は何度も溜息を吐いている。
「育ちゃん、行こうか」
「うん・・・・・・」
育実は璃穏に背中を押されながら、家を出た。
教室がいつもより遠く感じたのは一桜との距離がそれだけ開いてしまったからかもしれない。
「かーー」
教室に入ると一桜がいたので、挨拶をしようとした。
けれど、笑顔になることも、挨拶をすることもできず、自分の席に着いた。
「育ちゃん・・・・・・」
璃穏が呼んでも、育実は顔を上げなかった。
いつもの育実だったらしっかりと反応するのに、今の育実は元気がない。
午前の授業中、何度も育実は一桜を見ていた。一桜はその視線に気づいていながら、その方向に顔を向けなかった。