最大の出来事
昼休みになると、育実は一桜がいないことに気づき、悠に訊いた。
一桜は一人で外で食べることを言い残して、教室から外に向かって走って行ったらしい。
「育ちゃん、きちんと話をしないと」
「璃穏君・・・・・・」
育実が何度も一桜に視線を向けていたことを璃穏も知っている。
「でも・・・・・・」
「このままでいいの?」
「良くない・・・・・・」
「行っておいで。信多さん」
悠に背中を押され、一桜が財布を持って購買へ向かって行ったことを友希に教えてもらい、育実は急いで行った。
その頃、潤一と一桜が購買で数種類のパンを買い終えたばかりだ。
「もういくみんと話さないつもり?」
「知らないわよ!」
つまらない意地を張っていることに苛立ちながら、どこで食べようか考える。
「私のこと、放って戻りなさいよ」
「そんな邪魔者扱いしなくてもいいのに・・・・・・」
「そんなつもりない!」
ちょっと前まで育実が隣にいて、一緒に笑顔になることができたのに、それができなくなった。
「いくみん、どうでもいい相手じゃないんだろ?」
「それは・・・・・・」
育実と距離を置いてから、一桜はますます育実のことを考えるようになった。
本当にどうでもいい相手だったら、考えたりなんてしない。
一桜は一人で外で食べることを言い残して、教室から外に向かって走って行ったらしい。
「育ちゃん、きちんと話をしないと」
「璃穏君・・・・・・」
育実が何度も一桜に視線を向けていたことを璃穏も知っている。
「でも・・・・・・」
「このままでいいの?」
「良くない・・・・・・」
「行っておいで。信多さん」
悠に背中を押され、一桜が財布を持って購買へ向かって行ったことを友希に教えてもらい、育実は急いで行った。
その頃、潤一と一桜が購買で数種類のパンを買い終えたばかりだ。
「もういくみんと話さないつもり?」
「知らないわよ!」
つまらない意地を張っていることに苛立ちながら、どこで食べようか考える。
「私のこと、放って戻りなさいよ」
「そんな邪魔者扱いしなくてもいいのに・・・・・・」
「そんなつもりない!」
ちょっと前まで育実が隣にいて、一緒に笑顔になることができたのに、それができなくなった。
「いくみん、どうでもいい相手じゃないんだろ?」
「それは・・・・・・」
育実と距離を置いてから、一桜はますます育実のことを考えるようになった。
本当にどうでもいい相手だったら、考えたりなんてしない。