君がいないと落ち着かない

あ、すいません


丁度先週の金曜日に研修旅行が終わった。金・土・日の2泊3日で日曜日に研修が被ってしまったために月曜が振替休日になった。千尋は研修旅行の初日金曜の夕飯のあと、各部屋外の使用禁止になっている携帯をこっそり食堂に持って行った事を忘れて取りに行っている最中だった。入学してすぐ、クラスと部活が同じだったこともあって仲良くなった夏井と2人で階段を下りていると、前から4人の女子が上って来ていた。気を効かせた夏井が千尋の後ろに回って一列で4人を避けようとしていたが、千尋の前から上ってくる1人の女子が下を向いたまま避ける気配が無いことに気付いた。
「止まった方がよくね?」
夏井が後ろから声を掛けてきた。言葉どうりに階段の途中で前から上がってくる女子を待っていると、千尋達2人に全く気付かずに段々と近付いて来る。
千尋の目の前に女子のつむじがくっきりと見える。そんな姿が無防備に見え、可愛らしさに頬が緩んだ。


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