おひとり様の私が恋!?



  「また来てくれるかい?」

   真っ直ぐな目で見つめてくる夏樹さんに、私はどうしたらいいか分からず‥

  つい素っ気なく答えてしまった。


「‥気が向けば。」


私の素っ気ない返答でも嬉しそうにする夏樹さんは、

  私の手にアドレスの書いた紙を握らせた。


「来る時メール送って。仕事のスケジュール調整するから。」

  
「そこまでしなくても‥」

  遠慮してメモを返そうとする私に夏樹さんは、そっと近寄り

  顔を覗き込むようにして、こう言った。


「僕がレナさんに会いたいんだ。」
 あ、会いたい!?冗談でしょ‥っ!?

   恥ずかしくななった私は居てもたってもいられなくなり、


「し、失礼します! 」と慌てて店のドアを開け真田さんを引っ張って出て行った。


< 11 / 24 >

この作品をシェア

pagetop