闇ノ花
その時だった。
「手伝いますよ」
背伸びして苦戦していた私の手から、ふわりと洗濯物が消える。
……?
顔を見上げると、そこには山南さんの姿があった。
山南さんは、パサッと洗濯物を引っ掛けてくれた。
「ありがとうございます」
「いえいえ。……だって、すごく大変そうでしたから」
くすりと笑いながら、山南さんは大量に積んである洗濯物を見つめる。
隊士全員分の洗濯物となると、かなり大変だ。
「ほんとですよ、もうたくさんありすぎて……」