闇ノ花




「……すっ、すみません!」


「もっとよく周りを見ろ、周りを!お前の目はどんだけ悪いんだよ⁉こっちは着物が汚れたんだぞ⁉」





私だって汚れてますけど⁉


って、言い返したい所だけど、そんな事したら男の怒りは倍増してしまう。


なんか私、昨日からついてない。


伊東さんにあんな事されたり、こんな男とぶつかったり。


……でも、確かに、走っていて角を曲がる時に人がいないかちゃんと確認しなかった私が悪い。





「すみません……!」





何度謝っても、許してもらえない。


ついに、男の人は地面に唾を吐くと……抜刀した。


太陽の光が反射して、切れ味が良い事を強調させる。


そして、男はにやりと怪しく笑った。




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