闇ノ花
「……」
「こことは真逆だよ……何もかもが」
でも私は、この時代に来れたから、大切な物を見つけられたような気がする。
新撰組のみんな。
ここに来たばかりの時は、早く帰りたい一心だったけど、今は違う。
みんなを、守りたい。
「私は、この時代が好きだよ」
そう言って、山崎に笑顔を見せると、山崎もふっと目を細めた。
「そうか。なら、良かった」
そんな話をしていると、お店の人がお汁粉を持ってきてくれた。
あんこの甘い匂い。