闇ノ花
「芳乃、どうしたんじゃ」
「何でも、ない……」
ごしごしと目をこする。
無理やり、涙を引っ込ませた。
「お爺ちゃん……聞かせて、私の過去の事」
「……」
「早く、はっきりさせたいの」
──あの夢が、本当なのかどうか。
すると、お爺ちゃんは、ついて来なさいと言って、部屋から出た。
私も起き上がり、その後ろ姿を追った。
これからお爺ちゃんが話す内容によって……私が、復讐をする相手が決まる。
メニュー