闇ノ花




「で、何で私はこれから、この部屋になったんでしょう……」


「さぁ……僕には分からないな」





藤堂さんはそう言うと、にっと笑った。





「あー、でも、芳乃がどんな処遇言い渡されるか楽しみだなー」


「……処遇?」


「楽しみにしておきなよ」





そう言って、藤堂さんは部屋から出て行った。


……どういう事だろう?


私の脳内には、点々と疑問符が浮かんでいった。


取り敢えず、ぐるっと部屋の中を見てみる。


他と何一つ変わらない普通の部屋だ。


多分……この部屋からすぐ監視に出られるように、通路を作ったのだろう。



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