闇ノ花




すると、ぶはっと誰かが吹き出した。





「総司、静かにしろ」


「い、いや、だって……はははははっ」





私を指さしながら笑い転げる男。


名前を総司というらしい。


私は何で笑われているのか理解できなくて、軽くそいつを睨み付けた。


……笑いのツボが分からない。


とにかく放っておこう。


私は、貫禄のある男に視線を戻した。





「というわけで、未来から来たという事を認めます。それで、君をここから出そうという意見が出ましたが、それはあまりにも危険だと思いました」





……何で。


大丈夫なのに……。



< 71 / 522 >

この作品をシェア

pagetop