闇ノ花




早く……解放されたい。


すると、貫禄のある男が私を見つめる。


この間と同じように、穏やかな表情だった。





「小松君。副長の土方から、話は聞きました」


「はい」


「そして、ここにいる人達全員、君の事を理解しました」





……。


はい?


この人サラッと言ったけど……あの摩訶不思議な出来事を、全員信じたってこと?


え……何で?


新撰組、何で信じたの?


目が点になってしまう。




< 70 / 522 >

この作品をシェア

pagetop