闇ノ花
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真夜中になったら、黒い服で身を包み、外に出る。
これが……私の習慣。
それはこの時代に来ても、変わらない。
私はあれから、山崎が眠りに落ちるのを待った。
山崎はさっきの私のように、部屋の隅で丸まって寝ている。
何だか猫みたい。
私は、着替えを持って布団からゆっくりと起き上がった。
そして、苦無もいくつか手に持ち、障子をゆっくりと開ける。
「……」
だけどもう一旦引き返し、私は山崎の体に布団をかけてあげた。
だって、あまりにも寒そうだったから。