Street Ball
「その、俺に似てるって人もバスケを?」


「えぇ、してたわ。誰よりも熱くいて何処か冷静…でも勝った時は、子供のような笑顔を見せるの。だから…」


何かを言いかけ、碧は口を噤んだ。


その光景を思い出しているのか、遠くを見つめる表情を見せる碧。


笑みから表情を消し、物寂しげにカクテルグラスへ視線を戻す。


そんな男を好きだったと言う碧が、ロンの隣に居る事に釈然としないものが有った。


自らを虚栄と虚飾で飾りたて、虚勢を張る偽りの凝塊。


飾りたてれば飾りたてるだけ、陳腐に見える。


外壁だけをガチガチに固め、内側の強さは一欠片も持ち合わせちゃいない。


俺がロンに感じるのは、そんな所だった。


いや、碧の隣に居るだけで、自分より上だと認めなくないんだなきっと…。


男の醜い嫉妬だ。


「その好きだった人は、今でもバスケ続けてるの?」
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