Street Ball
沸き上がる歓声より先に、鉄と泰二が駆け寄ってくる。


「勝った!勝ったぞ!やったぞ夏目!」


「勝ったのもだけど、あの場面でエアーウォークかよ!コノヤロ!」


「おぉ!次やれって言われても、絶対出来ない自信なら有るぞコノヤロー!」


隠す所無く、全身で勝った喜びを表す。


三人のその姿を讃えるように、ギャラリーから拍手と喝采が降り注ぐ。


喜びを現す度合いが、改めて強敵だったと感じさせる。


もう一歩も歩けないと思っていた疲労は、喜んでいる時だけ忘れてしまっていた。


周りから響く喝采に気付いたのは、少し遅れてからだった。


つい二ヶ月前まで燻っていた三人の顔から、今は満面の笑みが漏れている。


やっぱり、バスケって良いよな。


柄にもなくそんな事を実感しながら、時間も忘れて勝利の余韻に浸っていた。


本戦準決勝、33対34で[HEAT]の勝利。
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