Street Ball
展開
喜びも時間が経つと身体が疲労を思い出し、コート上にへたり込んだ。


「おい、大丈夫か夏目?」


鉄に肩を貸して貰い、コートの端へ場所を移す。


思っていた以上に、脹ら脛に負担がかかっていたらしい。


バッシュの紐を緩めた後で、痙攣している脹ら脛をマッサージしてやる。


「今回こそはと思ってたんだけどな。バスケの試合続けてれば、ブザービーターで負ける事も有るか。」


気持ちの良い笑顔で握手を求めてきたのは、帰り支度を終えた長髪だった。


「また試合したいね。」


マッサージする手を止め、長髪に握手を返した。


「未だ高校生だって?名前は?」


「夏目。高校はもう辞めたけどね。」


タンクトップの修と、センターの和志も支度を終え、長髪の後ろへ立った。


「夏目か…アキと対戦するんなら、彼奴の目を覚まさせてやってくれよ。じゃ。」
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