Street Ball
そこまで言ったアキは、缶コーヒーを傾けて一口だけ飲み込んだ。


思い出してみれば、翠の態度がおかしくなったのはあの日以降…。


俺達の一回戦に向かう途中も、何処か余所余所しかった。


帰りは帰りで居なくなってるし…。


でも、俺と碧の関係に気付いてた?


そればかりは、幾ら思い出しても身に覚えがない。


未だ半分程残っていたスピリットを、ベンチ脇の吸い殻入れに投げ入れた。


タバコなんて、吸っている場合ではなくなった。


「それを聞いたロンは、怒り狂って碧さんを問い詰めるし、翠ちゃんはその場に泣き崩れるしで大変だったんだぞ。だから、それを知ってるのはあの場に居合わせた人間だけだ。」


翠が碧に…それを聞いたロン…だからか!


だからロンは俺と碧の関係を知ったのか…。


いや、翠を責めるのは筋が違う。


ロンにバレたのだって、翠が言う言わないに関わらず、結局は全て俺の問題だ。
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