Street Ball
本戦決勝
眠れなかった夜の代わりに、昼過ぎに仮眠を取った。


夕暮れ間近に目を覚まし、軽めのランニングに出る。


どうせ手抜き試合なのだから、ランニングなんて必要はない。


それでも、何もせずにただ過ぎる時間に身を任せる事が出来なかった。


今は、頭を悩ませていない時間が一番楽に感じる。


そんな事を思っていると、軽めのランニングに出たつもりが、気付けばマラソンになっていた。


一定のペースで走った為、身体に疲労が残る程ではない。


マラソンで掻いた汗をシャワーで流し、出掛ける準備を始める。


こんな日々も今日で終わりだが、感慨は沸かなかった。


明日からの自分が想像出来ない。


いや、想像は出来るけど想像したくないんだ。


ぼんやりと高校に通っていた日々。


暇つぶしの高校もなくなった今、何をして過ごせば良いのだろうか…。
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