最低男との結婚
「・・・なぁ、
木崎、本当に
あの男と付き合ってんのか?」


「付き合ってるというか・・・」


「あー・・・旦那だったな・・・
ってか、そもそも
おかしくねぇ?
旦那って事は、結婚してんだろ?
何、木崎
妊娠とかしてるわけ?」



「・・・してないです」


「じゃあ、何で?」


「私のワガママというか・・・
母親の躾というか・・・
合わさった感じで・・・」


「意味わかんね・・・
あいつ・・あそこいた女さ
俺1年くらい付き合ってんだけど
先週、様子おかしいと思ってたら
浮気したって白状して
そっこーで別れたわけよ・・で、
さっき見た通り、より戻せないかって
駅で待ち伏せして
俺も・・・
結婚とか考える年だしさー
1年付き合ってきたんだしって思う部分もあって
考えるって言ったものの
さすがに、浮気相手と顔合わせるとなぁ・・
自分が思ってた以上に
心が狭かった。ははは・・・」


いや、それは

たぶん、私も同じで・・・

心はいつも狭くて・・・


「木崎って
何で そんな
普通にしてられんの?」


「え?それは・・・・」


慣れてるというか・・・・
今更というか・・・
でも、実は
正直しんどいんだけど
表に出すわけにもいかないわけで・・


「まぁ、あんだけの男なら
女関係は無理もないか・・・」


「・・・はい」


言わずとも分かってるじゃんか・・
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