最低男との結婚
引き止めても・・・・

きっと私の方を選んでくれないのは

心のどこかで分かってた。

分かってたからこそ

今までガマンしてきた。

でも、もしかしたら・・・・

なんて、


そんな期待を抱いていたのも事実。


だから・・・震える声を殺しながら
勇気を出して

口に出したけれど・・・・


言った瞬間から

大輔の、あの表情で


すぐに分かってしまったんだ。


・・私は選ばれない。


どうやって、私の言葉を断ろうって

考えて、困ってるのが

手に取るように分かって


誤魔化すしかなかった。


もう、結果は出てるのに

それを、

大輔の口から聞くのは

きっと、すごく・・・きついから。



精一杯の強がりだった分

胸が苦しくて、痛くて

子供のように泣いた。


泣いて、泣いて・・・


何時間も泣き続けた。





< 187 / 275 >

この作品をシェア

pagetop