最低男との結婚
その日、大輔が帰って来る事はなく

私は、

リビングのソファーで朝を迎え

大きなため息をつくと、


携帯を手に取った。


「・・・お母さん?」


「優奈?こんな朝早くに
どうしたの?」


「私・・・
帰ってきてもいい?」


「何かあった?」


「ちょっと・・・ね・・」


「そう・・・
帰っておいで。
優奈の部屋は、そのままだから」


「うん・・・・
じゃ・・ね」


涙が溢れて、もう声が出せなかった。


まさか、こんなに自分が弱い人間だなんて思いもしなかった。


あんなに泣いたのに

まだ涙が出るなんて、



涙が枯れたなんてテレビで言うけど

涙なんて枯れないじゃんか・・・
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