最低男との結婚
そして、私は
大輔と結婚する前の日常に戻り

電車に乗る事もなく、

ギリギリの時間で家を出ては
学校へと向かい

何も変わらない日々に戻り
あれから
一ヶ月が過ぎようとしている。


「亜子、一緒に帰ろ?」


「ごっめーん!
今日は、気になる先輩と帰る約束してて・・・」


「うそ!?」


「ほんとほんと。
うまくいったら報告するね」


嬉しそうな様子で
足早に走り去り、


私は・・・・


一人、教室を出て

ため息をつきつつ

靴箱へと差し掛かった時


「お、今帰りか?」


後からノートのような物で
頭を叩かれた。


振り向くと、


「あ、はい・・・」


あの日以来、初めて顔を合わせた

建野先生の登場だ。
< 196 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop