最低男との結婚
「一人か?」

私の周りに人が誰もいないという事もあり、一人以外にはありえない光景ではある。


「ですね・・」


「あー・・・ちょっ、
ちょっと待っとけ。
今日は、あと30分で帰れるから
めし・・奢る。
この前の・・・そのお詫びというか。」



気まずそうに
そう言いながら
持っているノートを丸めている。



・・・というか、


冷静に考えて・・・

言うのも気が引けるけれど・・


「ありがたいお言葉なのですが
それは、たぶん
誰がどう見てもマズイ光景じゃ・・?」



「は・・・?マズイ・・?」


唖然としたように、そう言うと


私の姿を

上から下まで見て

ようやく、気がついたらしく・・・



「あー・・・そうか
さすがに・・・制服だしな・・
だわ・・・頭回んなかった。
じゃあ、着替えてからとか
大丈夫か?」


いや、たぶん
そもそも先生は
私が、先生ん家の近くという想定のまま
こういう誘いをしているんだと思うんだけど・・・


今、現在
私の住居は
この学校の近くであり・・・

先生が私と食事をするのは

かなりのリスクを必要とするような気がするんだけど・・・
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