最低男との結婚

一目だけ・・・

一ヶ月ぶりに乗る電車。
少しだけ懐かしくも思える風景を
眺めながら
先生が住む駅へと到着した。


時計を見ると、まだ5時過ぎだ。


2時間後くらいに駅って言ってたから・・
あと30分くらいか・・・。


どうしよ・・・


とりあえず、電話してみようと
先生の番号にかけると、



「はいはいー」


「あ、先生?」


「木崎?」


「はい。あの駅ついたんですが・・」


「マジで!?
わり・・今から電車乗るから
あと1時間くらい待てるか?」


「あ、はい。分かりました」


「変な男に目つけられないように
気をつけろよ」


「変な男って・・
はい・・・分かりました」


「んじゃな」


「はい」



あと一時間か・・・

携帯をバッグに直し
近くのベンチに座ると同時に



「お姉さん、待ち合わせ?」


制服姿の男子学生が
隣へ座った。


「あー・・・その・・・」


こういうの苦手なのに・・・
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