最低男との結婚
けれど、簡単に
想いが断ち切れるほど
生半端な気持ちなんて
持ってなかった私は
何日経っても
連絡を待ってしまうほど
未練はタラタラで

どんだけ引きずって生きていくんだろうと
自分で自分が不安になるほど
ダメな日々を送っている。

そんな私を知ってか知らずか

席に着くなり
亜子が笑顔で駆け寄ってきた。


「ねぇねぇ、優奈。
今夜なんだけどォ・・・」


お願いするように
両手をすりよせながら
顔を傾け
丸い目で私を見つめている。



「なぁに?
亜子が、そういうふうに来る時って
あんまいい話じゃないんだよね?」



「ひっどォ~い!
今日のは良い事だよ。
だーかーらー
今夜、付き合って?」



「んー・・・・どこに?」


こういうふうに
お願いをされると
まぁ・・断れないんだけどさ・・

たぶん、亜子も分かってて
こういう頼み方するんだよね。


「いい感じになってる人がいてね、
2人じゃ、その・・・ね?
だから、向こうも友達連れて来るから
私も連れて行かないといかないじゃん?」


「この前、いい感じになってるって言ってた人?」


「あー、あれとは違う違う。」


「何か、亜子
気持ちの切り替え早い気が・・」


「え?そう?
まぁまぁ、あらゆる経験をしてこそ
女が上がるってもんよ」


何か、語り始めてるし・・・
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