最低男との結婚
四章:最低男との生活

初日から・・

初めて見る新居は、

玄関を開けると廊下があり

廊下の左側には
バスルームにトイレ、

右側には4畳半ほどの部屋が1つあり

廊下から扉を隔てて

10畳のリビングと
4畳半ほどのキッチンがある。


まだ真新しく、

木の香りが漂って

想像してたような

狭いボロいようなアパートとは

天と地との差だ・・・。


大きな家具は既に

引越し業者の人が設置してくれたらしく、

残るは、ダンボールに詰められた

細々な物を直すだけだけだ。

キッチンから片付けていこうと
ダンボールを開けていくけれど・・

食器棚はあるのに、

食器が見当たらない。

というか・・・

キッチンに直すものがないという・・・

冷蔵庫、食器棚、炊飯器

その3つしか
見当たらず、



「何、ぼーっと
突っ立ってんだ?」


立ちすくむ私に
大輔が気づいた。


「食器とか・・・・」


「ん?ねぇぞ?
つーか、一人暮らしのつもりだったってのもあるし
全然、揃えてねぇから
後で買って来るわ」


「あ、うん・・・」


一人暮らしのつもりだった。

その言葉に、少しショックを受けてしまう自分がいる。


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