I don't need your love.
始まりは一年前
「………は?」
「だから、ゆっけさん。覚えてないの?前に通話したじゃん」
「あー……あー、そういや…したっけ」
寝起きでぼんやりと霞みかかる頭を痛まない程度に稼働させ、ちらっと顔を覗かせた記憶を頼りに曖昧な返事をすると「うっわぁ…薄情な奴め」なんて言葉が返ってきた。
「とりあえず、今日空けとけよ。絶対!」
「あいあい、わかりましたー」
ビシッと此方を指差し命令口調で約束を取り付ける友人に片手をひらひらと振って緩く返せば訝しげに私を見ながらも、自分の教室へと去って行った。
「……ま、暇だしいっか、」
放課後を憂鬱に感じ始めたので、言い聞かせるように呟くと目が合ったクラスメイトに首を貸しげられた。
女の子は可愛くていいね、うらやま。
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