高梨さんと北条くん


昼休み、自分の席で、お弁当を食べるのがいつものことになってきてから、少し楽しみになっている。

高梨も自分の席で、小さめのお弁当をつついていた。

「おまえ、それだけで足りんの?」

「うん、まあ。和菓子結構お腹に残るし。」

それはなんだか…

「迷惑か?和菓子持ってくんの」

「いやいや!!!そういうことじゃなくて!」

いつもより少し大きい声を出して、高梨は否定した。

「和菓子、どうしても食べたいから。むしろ北条の和菓子だけ食べていたい」

…そんなこと、言われたら。

嬉しすぎるじゃないか!!

思わず赤くなってるだろう顔を隠して、平静を装いながらこたえた。

「明日もうまいやつ作ってくるよ」
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