クリスマス・イブは金曜日
先に、俺が注文したメニューが運ばれてくる。
クリスマスイブに屋外で一時間半も待ったあげく、買い物で街をグルグルと回ったので、俺は腹ペコだった。
「…先、食い始めて良い?」
愛川と話す事も尽きて、無言の空間に耐えられず、空腹が限界だった為、俺は恐る恐る提案した。
「どうぞ~」
愛川はそれを気にする事もなく、気前良く許してくれた。
俺はとりあえず、机の上のハンバーグを食べる。
すぐに愛川の注文したメニューも運ばれてきたので、気にせず食べ続ける。
本当はもっと、愛川のコトを知りたい。
愛川と色々話して、愛川の全てが分かるようになりたい。
幸せにするとか、そういうのは想像出来ないけど。
俺は、愛川と一緒に、幸せを探していきたいんだ。
だけど…、とりあえず今は、何か喋りにくい。
俺と愛川はただの同僚であって、それ以上の関係は、無い。
俺は会社での愛川が好きだけど、他の一面だってあるだろうし。
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