クリスマス・イブは金曜日
それに……。
告白すると決めてから、妙に緊張しちゃって、会話するのも大変なんだ。
さっきも店で、忘年会の景品を一緒に選んでる時、“隣りに愛川が居る”って思うだけで、何か息切れしそうだった。
けれど、このままじゃいけない。
俺は考えて、愛川がビールを飲んで一息つくタイミングで、話しかける事にした。
「…愛川ってさ、今日みたいな買い物って、普段からする?」
「するする! 私、買い物って大好きなの! 家電とかも好きだから、さっき行った家電量販店みたいなの、けっこう行くよ」
愛川が俺を、キラキラとした目で見てきた。
何か照れくさくなって、愛川を直視出来ない。
「そうなんだ。へぇ~。ホームセンターでもワクワクしたりとかしてたの、そういう事だったんだ」
「まぁね~。楽しいんだもん」
愛川はホームセンターに入った途端、それこそ目を輝かせて、ウロウロしながら色んな商品を見始めてた。
何回も“忘年会の景品探し”から脱線しようとするから、俺は愛川を引き戻すのが大変だった。
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