クリスマスはメランコリー
電話口からミーちゃんが怒っているのが丸わかり。


『昨日、メアド渡して来たのはユウヤだったんだよ。

ユウヤって、聞いたかもしれないけど、いとこのユウちゃんね…。
ナナを混乱させたくなくて、説明してから後から渡そうと思ったんだけど…逆効果みたいだったね…』

「…うーん」

『とにかく、夕方会って話…』


ブチッ。


「ミーちゃんの怒鳴り声うるさい…。会話丸聞こえ」


スマホはユウヤさんに取り上げられて、テーブルの上に置かれた。


置かれてからも、鳴り響くスマホ。


「ミーちゃんから見たら俺はいつまで泣き虫のユウちゃんなんだろう…。

ミーちゃんが俺をナナさんに近付けたくないのは、ナナさんをとられると思ってるからだよ。

どっちが子供なんだか…」


思い出した。


幼い頃、ミーちゃんちに行くとユウちゃんが遊びに来てて…

何度か一緒に遊んだよね。


そのうち、ユウちゃんが遠くに引っ越してしまい遊べなくなったけれど。


三人で遊んでると、ユウちゃんは何かと泣き虫で…私がなだめていたなぁ。


なだめているうちに、私とユウちゃんが二人で遊んでるように…ミーちゃんには見えたのかもしれない。


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