あたしたち佐倉探検隊
冒険の危機
冒険開始から約5時間。
つ、つかれた…
あたしは小屋を見つけてみんなに呼びかけた。

「あの小屋で休憩!」
「「「「うぃー」」」」

みんなは小屋に入っていきそれぞれ座ったり寝転んだりして休んでいる。
あたしも近くの椅子に座ろうと思ったその時ノックが聞こえてきた。
あたしは寝転んでる結花姉の方を見た。

「誰?」
「知らないわよ。」

首を傾げながら小屋のドアを開けた。
そこには白い髭を生やし季節外れな黒いコートに黒い帽子をかぶったおじさんがいた。
あたしは警戒して睨むように見た。

「あの…」
「これからあなた方のどなたかが土砂崩れに紛れる。気をつけなさい。」

おじさんはそう一言言うとドアを閉めた。
あたしはいきなり言われて一瞬固まっていたがすぐにドアを開けて後ろ姿のおじさんを追った。

「ちょっと!」

あたしが声をかけるとおじさんは振り向いた。
あたしはやっと追い付いて息をきらしながらおじさんを睨んだ。

「何ですか?忠告みたいに。急にあんなこと言われても困ります!てゆうか誰!?」
「…謎川と申します。もうすぐ雨が降る。今日はあの小屋に泊まるといい。今日まだ冒険するならさっき言った通りのことがおこる。では。」
「ちょっ!」

ふと雨が降ってきた。
あたしはびっくりして空を見上げた。
しばらく見上げておじさんを見るとおじさんは消えていた。
< 16 / 22 >

この作品をシェア

pagetop