あたしたち佐倉探検隊
ザァーザァー

雨が小屋の窓を打つ。

「雨?うっわ…」
「湿った空気ぃ?…やだなぁ…眠ぅい…」

お姉ちゃんたちが文句を言ってく。
あたしは一人、考えていた。
謎川と言ったおじさんはいったい何者なのか。
どうして冒険のことを知っていたのか。
何故雨が降ることを予測できたのか…。

「ねぇ、早くいかなぁい?あたし湿った空気嫌いぃ…」
「結衣、こんな雨じゃ行けないよ。」
「でもぉ…」

お姉ちゃんたちの会話を聞いてフラッシュバックが頭に浮かんだ。

『これからあなた方のどなたかが土砂崩れに紛れる。気をつけなさい。』

その瞬間あたしはドアを開けようとする結衣姉の手を引っ張った。
結衣姉はびっくりして振り向いた。

「何よぅ!?」
「駄目!」
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