クリスマスケーキ
連休前の大阪行きの便はほぼ満席状態。



絶叫マシンじゃあないけど…高所恐怖症の私には飛行機に搭乗するにも気合がいった。




「…怖いのか?」



「湊に任せた私は馬鹿だった…ワザと新幹線じゃなく…飛行機にしたでしょ?」



「飛行機の方が早いだろ?」



「・・・」



目の前のモニターには救命胴衣の着用説明のビデオが流れ始める。




迫って来る離陸時間に私の身体は強張って足が震えた。



「すいません…ブランケットを下さい」



湊が私の様子を見て見回っていたキャビンアテンダントに声を掛ける。











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