Treasure~もう一度、恋~
「おかあさん、おはよう!」

「おはよ、陽斗」

「あー!瞬くんだ。おはよう!」



陽斗が瞬に会うのはかなり久しぶりだ。

一緒に暮らし始めたといっても、やっぱり瞬は芸能人で

ほとんど帰ってこれないし、帰ってきても深夜だったり

陽斗が保育園に行ってから。




「おう、陽斗。新しい家はどうだ?」

「おっきくてびっくりしたよ。今まで瞬くんはひとりで住んでたの?」

「そうだな。」

「ふーん…こんな広いおうちにひとりなんて、淋しいね」

「ん?まあ、寝るだけだけどなぁ」

「でも、これからは淋しくないよ!
 僕も、おかあさんも一緒だから!」

「…陽斗」

「なあに?」




新聞を持つ瞬の手が震えてる。



もしかして



「…可愛いやつめー!!!こい!抱っこしてぎゅーしてやるー!!!」

「きゃー!」



感動した瞬は、すごい勢いで陽斗を追っかけ始めた。

陽斗は、楽しそうに逃げ回る。



「もう、ふたりとも、ご飯食べちゃってよぉ」

「陽斗!次の休みは3人で出かけような!」

「きゃー!瞬くん、くすぐったいよー!」



瞬につかまった陽斗は、ほっぺに熱烈なちゅうをされていた。












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