四十九日。
「10時21分、ご臨終です…」
「嘘だろ…」
俺、死んだのか…。
「「これが現実だ。受け止めろ」」
崩れ落ちて泣き続けるなつきと、まだ泣くのを我慢している母さん。
これから2人はどうなる?
「なあ…頼むよ。俺はまだ死ねない」
「「君は既に死んでいる。そういう運命だった」」
信じられない。
目の前で起きている光景を、ただただ眺めることしか出来ない。
「…俺はいつ成仏できるわけ?」
「「成仏…?ああ、人間の言葉ではそう言うんだっけ、“消滅”って」」
人間を下等生物扱いしてないか?
このガキ共…。
「「君は死んでから四十九日目の24時に消滅する。それまでは君の自由だ。ただし、霊体として出来る事に限る」」
「四十九日…たったそれだけ?」
「「なんなら今すぐ僕たちが消滅させてもいいよ。執行人の資格もあるし」」
「誰が消えっか!」
なつきと母さんだけおいて消えられるわけがない。
「「そう言うと思った。では行こうか」」
そう言って2人はお互いの近い方の手のひらを肩の位置でピッタリとくっつけ、開いた手を此方に差し出す。
「行くって、どこにだよ」
「「ここだと、僕たちの存在が曖昧で喋りづらいんだ。僕たちが所属する協会に行く」」
協会…?
「「ほら、早く手をとって。それとも今、君を消滅させようか?」」
脅しのように言われ、渋々2人の手を握る。
思った程冷たくないな。
「「目を閉じて。僕たちが3つ数えたら目を開けて」」
目を閉じ、なぜか身を固くする。
「「ひとーつ」」
ふわっと、体が浮いたような気がした。
「「ふたーつ」」
頬を風が撫でた。
「「みーっつ」」
目を開けると、そこにはやっぱり顔が同じ子供が…いたけど、目の前の2人以外にも、歩き回る奴数人。
皆、同じ顔…。