さよなら魔法使い
「はい。」
それ以外に答えはないのだ。
もう一度抱き寄せられリースはジベルの腕の中でゆっくりと目を閉じた。
そして遠い記憶の欠片を呼び起こす。
ムッシューノエル、彼との言葉を思い出していた。
「ねえ、どうしてムッシューはお祈りするの?」
あの日の彼は少し考えるように宙を見上げて口を尖らせる。
小さな唸り声が終わったかと思うと少し恥ずかしそうに微笑みながらこう言ったのだ。
「奇跡が起こるかもしれないって、思うだろう?」
今になって彼の言葉を思い出すのはその気持ちが分かる年になったからだろうか。
「そういやトゥーリから伝言。ムッシューノエルが年明けに来るってさ。」
「本当!?」
抱き合っていた体を起こしリースは目を輝かせた。
プレゼントを開ける前の子供のように気持ちが弾んでいるのが見て分かる。
「知らねえよ。誰だ、ムッシューノエルって?」
「私の初恋の人よ。」
あからさまにジベルが不機嫌になったのは見て分かったがリースはただただ嬉しくて笑うだけだった。
ねえ、ムッシューノエル。奇跡は起こったわ。
リースは心の中で彼に呼びかけながら静かに笑った。
Joyeux Noël
それ以外に答えはないのだ。
もう一度抱き寄せられリースはジベルの腕の中でゆっくりと目を閉じた。
そして遠い記憶の欠片を呼び起こす。
ムッシューノエル、彼との言葉を思い出していた。
「ねえ、どうしてムッシューはお祈りするの?」
あの日の彼は少し考えるように宙を見上げて口を尖らせる。
小さな唸り声が終わったかと思うと少し恥ずかしそうに微笑みながらこう言ったのだ。
「奇跡が起こるかもしれないって、思うだろう?」
今になって彼の言葉を思い出すのはその気持ちが分かる年になったからだろうか。
「そういやトゥーリから伝言。ムッシューノエルが年明けに来るってさ。」
「本当!?」
抱き合っていた体を起こしリースは目を輝かせた。
プレゼントを開ける前の子供のように気持ちが弾んでいるのが見て分かる。
「知らねえよ。誰だ、ムッシューノエルって?」
「私の初恋の人よ。」
あからさまにジベルが不機嫌になったのは見て分かったがリースはただただ嬉しくて笑うだけだった。
ねえ、ムッシューノエル。奇跡は起こったわ。
リースは心の中で彼に呼びかけながら静かに笑った。
Joyeux Noël


