濃いラブコメ
・・・・・・やはりゲイでした。
今朝、趣味で自分を縄で緊縛し、学校の教室のロッカーに閉じ込もっていたわたしは、中から教室にいる二人の様子を見て確信しました。
金屋武の、風宮旬を見る熱っぽい目つきは、恋する乙女のそれでした。
ゲイだったのです。だから、わたしがどれだけ高尚な誘惑をくりかえしても、まったく見向きもしなかったわけです。ようやく納得がいきました。
しかし、あきらめたくありませんでした。金屋武は、ゲイにしておくにはもったいない。すごくいい体をしているのです。食いたい!すっげえ食いたい!
極論ですが、もしかしたら、総理大臣がゲイだという可能性もあるのです。たかが同性愛者だからという理由で、まだ十七歳のガキである高校生を堕とせないようでは、痴女の頂点には立てません。
そこで、わたしはある作戦をたて、それを実行することを決意しました。
早朝に、ロッカーの中から、風宮旬の秘密を目撃したことで、思いついた作戦です。
ロッカーから出してもらって、縄を解いてもらい、金屋武を軽くからかったあと・・・・・・、
教室を出る直前、わたしは風宮旬に向かって、こんなことをささやきました。
「さっきね、ロッカーの中から見ちゃったんです。風宮君が着替えてたところを」
耳元に口を近づけます。
「女装のこと、ばらしてほしくなかったら、昼休み、生徒会室に来てください。お話があります」
「・・・・・・・・・・・・っ!」
風宮旬の顔が、ゆっくりと青くなっていきました。表情がこわばります。
金屋武が、こちらをにらんでいます。
「じゃあ、風宮君、よろしくね」
そう言うと、わたしは教室を出ていきました。