ふたりぽっち
首輪
止みそうにもないどしゃ降りの雨

灰色の空の向こうの太陽は未だ見えない…

遠く感じる家路




商店街に差し掛かると

真珠色の鈴をした

薄茶の猫が弱々しそうに

公園へと歩いて行くのが見えた


まるで今の自分みたいだった


リン…



横断歩道を渡ろうとしたその時、

鈴の音が頭の中を駆け巡った

聞いた事も無い様な

不思議な音――…
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