それは気持ち次第
「だって、別れよう、て言われても何も思わなかったですし。なら、復縁する意味はないかと」

いつもと本当に少しだけ口調が違う気がしたのだが、それは彼が一人前に落ち込んでいる証だろうか。

「うーん、小野田君の言葉は理論整然としているようで、何かが違う」

言ってから残っていたミルクティーを一気に飲み干す。そろそろ仕事に戻らなくてはならない時間だ。でないと残業する羽目になる。

「何が違うんですか?」

わからない、といった顔。よくよく見れば表情はあるのかもしれない。ただ、男の子にしては些か大きな目がそれを全てブロックしている感じだ。

大きな目で、じ、と私を見てくる小野田君。

多分、彼なりに一生懸命考えているのかも、しれない。いや、考えていないかもしれない。

「どうしたら、先輩の言っていること、理解出来るようになりますか?」

やっぱり考えているみたいだ。

「まあ、でも、自分の考えがあるならそれでもいい気もするけど。別に間違ったこと言ってるわけじゃないし」

そう。別に小野田君は間違ったことを言っているわけではない。なんていうか、人と少し違うというか、皆がしてるからしなきゃ、と思わないだけというか。



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