甘い恋の始め方
「痛いって。で、なんのことよ?」

「浩太って人が明日、仕事が終わったら美容室に来てほしいって言ってたわ」

「ちょっと! なんで浩太君と話したりするのよ」

(人の電話に出て約束するとか……呆れてしまう親友だ。いや、悪友)

「やけに親しげじゃない。また美容師ってところが気に入らないけど」

加奈のニヤニヤは止まらない。

「……好きって言われているけど、私は久我副社長が好きなの。だから断ったんだけど。もうっ、なんで約束するのよー」

(加奈のせいでまためんどうになった)

「ちょ、ちょっと待った―!」

理子と加奈の会話にストップをかけるあずさ。

「理子。久我さんのこと本気なの? 久我さんはどうなの? ああ! もう寝たんだっけ?」

「本気よ。あー、もうっ、また悩みが浮上してきちゃったじゃない」

髪をぐしゃぐしゃっとかきたい気分。

理子は悠也が好きだ。

結婚出来たら最高。

しかし、彼に恋人がいるのではないかと疑ってしまっている。

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