いとしいあなたに幸福を
「!…いいの、お兄ちゃん」

「……俺はあいつの、友達だからな」

自分だって、あいつとその息子の幸せを願っていない訳ではない。

あいつが幸せで、心穏やかに過ごせるように一日も早くなればいいと思う。

愛梨の、次くらいに。

「何であんな厄介な奴のことが好きになったんだ…?馬鹿だな」

苦笑しながらそう告げると、愛梨は小さく頷いた。

「ごめん、なさい……でも、ありがとう」





.
< 141 / 245 >

この作品をシェア

pagetop