『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
安心してシャワーでも浴びようかと、浴室の電気を点けた瞬間、後ろから抱きつかれる。


泥棒か! それとも……ストーカー? デブス専門の。


助けて! 敬介!


「なっ! 何するんですか! 」
「来たんだー」


おいおいおい、その声は。


「敬介、もー驚かさないでよ」
「ごめんごめん、ヨネから暗証番号を聞いたんだ」
「どうして? 」
「今日、誕生日だろ。だから」


忘れてた、25歳の誕生日だという事を。


「志穂あてに届いた宅配便を、ヨネが受け取ってね。すぐに来いって言われてさ」
「気が利くね、米山さん」


いや、代わりに受け取った後、中身まで開けたのはどうかと思うけれども。


おまけに中身まで見たな、部屋の片隅には蘭子さんからの蘭の花束、ミミちゃんクミちゃんからのランジェリー、そして綾女からの巨大なヌイグルミが置かれていた。


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