『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
局に到着し、タレントロビーに向かう途中、真島さんとすれ違う。


その時、ポンと肩を叩かれた。


「ご苦労様、まあ頑張って」
「はい、ありがとうございます」


前に居る2人には気付かれていない、続けて真島さんはこう言う。


「ナル、必死にやってるから、あんま邪魔しないで」
「はい」


後2カ月、マージナルは本気でかかって行くからと伝えられて、ますますあたしは追い込まれてしまった。


敬介にも頼れない、他の誰にも。


2人を楽屋に入れて、廊下で携帯を持ったまま立ち尽くしていると米山が顔を出す。


「よっ、シホっち」
「米山さん、おはようございます」
「頑張ってるじゃない、最近。部屋にもあんまり戻らないから、監視のしがいが無いけどさ」
「おかげさまで」


何か言いたそう、きっと先輩の事かも。


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