『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』

「でも、何か目標があるって」
「へえー何だろうね、まあ、想像はつくけど」
「どういう事？　」


助けてくれたお礼にと、秘蔵の高いワインを差し出すと満足そうに飲み干し、意味ありげな笑いを浮かべる。


「あの男はね、大阪本社に転勤願いを出してたのよ」
「え？　」
「それが受理されなければ退社するとまで言ってたってさ」
「Super　㎡と何か関係があるの？　それは」


大阪本社とSuper　㎡を陥れる事が、どうつながるというのだろう。


「無いとは思えない、だって届出を出したのは今月の初めだもん」
「意味が分からないよ、そんなの」
「向島が何をしでかすか、この後の行動に注目しないとね」


しかしいつ聞いても、恐ろしい情報網だ。


「あんた、しっかりね！　２人が引退なんて事態になったら、あたしは親友の縁を切るよ」


いつ親友になったんだろう、まあ、でもあたしに取っては救いの神様だし。